犬が犬伝染性肝炎になっても全く症状がない「不顕性型」の場合があり要注意です。
by:estmsk
犬伝染性肝炎
犬伝染性肝炎の症状
- 数時間前まで元気だったのに急に高熱をだして動かなくなる
- 下痢や激しい嘔吐が急に始まる
- 血を吐く場合もある
などがあります。
これらの症状は犬伝染性肝炎だと分かりやすいのですが
感染しても症状がない・ほとんどない場合もあります。
そのような場合は
- 元気がなくなり食欲が低下する。
- 鼻水が少しでて熱がややある(39℃ぐらい)
のような症状で一見すると風邪が気候の変わり目で
体調を崩しているのかな?ぐらいに思えてしまうのではないでしょうか?
鼻水や熱だけで、まさか伝染性肝炎になっているとは思えないはずです。
しかし、更に厄介なのが「不顕性型」の場合です。
不顕性型の場合は犬伝染性肝炎になっても全く症状がありません。
人間でもインフルエンザに感染しても
2割から3割の人が不顕性型で全く症状がでないまま完治してしまいます。
他にも感染の状態によっては半日から1日で死亡に至る場合もあります。
この場合は犬が腹痛を起こして、高熱を出して血を吐いたりする場合が多いようです。
その他には潜伏期が1週間ほどあり、日に日に犬は元気を無くして
40℃を超す高熱を出し、激しい下痢や嘔吐、扁桃の腫れなどが症状として
現れる重症な場合もあり犬伝染性肝炎は様々な症状を見せます。
犬伝染性肝炎の原因
犬伝染性肝炎の原因となるのはウィルスでイヌアデノウィルスといいます。
このイヌアデノウィルスには1型と2型の2種類あって犬伝染性肝炎の原因と
なるのは1型のイヌアデノウィルスです。
感染源は
感染している犬の唾液・尿などをまたは感染した犬が使用して汚染された
食器などを舐めることによります。
そして過去に犬伝染性肝炎になって回復した犬から感染してしまうことがあります。
イヌアデノウィルスは伝染性が非常に強くて回復しても、ウィルスは主に腎臓の中で半年ぐらいは
生存して尿から排出され続けるという本当に恐ろしいウィルスです。
犬伝染性肝炎の治療
犬伝染性肝炎に効果的な薬は現在なく、肝炎の治療と同じ治療法を行います。
ブドウ糖など輸液を行い肝臓へ栄養を供給してやり、またビタミン剤などを投与して
肝臓自体の機能回復を試みます。
犬伝染性肝炎のため免疫力低下からくる二次感染を
防ぐための抗生物質などの投与も行います。
犬伝染性肝炎はワクチン接種で予防が可能です。
犬伝染性肝炎はワクチン接種で予防が可能な感染症です。
この感染症の原因はイヌアデノウィルス1型が原因なのですが
イヌアデノウィルス1型ワクチンを接種することによって予防が可能ですが
現在ではイヌアデノウィルス1型とイヌアデノウィルス2型を同時に予防出来て
しかも従来のワクチンより副作用が少ないというワクチンが病院で接種出来るので
獣医さんに一度確認してみると良いでしょう。
イヌアデノウィルスは極めて感染力が強いウィルスで
外でも普通に二か月ぐらいは感染力を維持したまた生存しています。
ということは・・・・・。
イヌアデノウィルスによって犬伝染性肝炎になった犬が外でした尿などを
散歩中に何らかのタイミングで口にしてしまったら・・・・。
ワクチン接種は絶対に必要になります。