犬がずっと尻尾を追いかけたり身体の一部をひたすら舐めるなど意味のない行動をくり返していませんか?

                       公開日2017年10月29日(日)

 

がずっと自分の尻尾を追いかけてグルグル回っているのですが・・・。
それと尻尾に噛みついたりしています。なにか病気でしょうか?


 

強迫性異常症の疑いもありますが、
尻尾に皮膚炎があっても尻尾を追いかけるときもあります。
他に思い当たる症状はないですか?


 

実際にはいない虫を追いかけたり空中を噛むような仕草を長い時間くり返してしています。


 

そうですか。尻尾を追いかけたり意味のない行動をくり返すのは常同行動と言って
強迫性異常症の症状でもあります。どうやら強迫性異常症のようですね。
検査をしてみましょう。


犬が自分の尻尾を追いかけて、ずっとグルグル回っている。
犬が尻尾や足を舐め続けて炎症まで起きている。

最近、このような犬の行動を目にするようになっていませんか?

それらの犬の行動は強迫性異常症といわれる
犬の心の病気です。

自分の尻尾を追いかけてずっとグルグル回っている、尻尾や足を舐め続けるなどの
意味のない行為をくり返し続けることを常同行動
といいます。

犬が自分の尻尾を追いかける、尻尾や足を舐め続けるなど以外の
常同行動には

  • 自分の尻尾を威嚇する。
  • 空気を噛むような仕草。
  • 実在しない虫などを追いかける。
  • 被毛の色が変わるまで舐め続ける。
  • 被毛が抜けて皮膚炎になるまで舐め続ける。

などがあります。

これらの犬の異常行動を強迫性異常症といいます。

犬だけでなく人間にも当然あり
電車のつり革を素手で持てない「不潔恐怖症」や
閉鎖的な空間に恐怖を感じる「閉所恐怖症」なども
強迫性異常症にあたります。

普通の人ならば「なぜ?」と思うようなことに
強迫的な観念を覚えて自分を行動を自分の
思うように制御出来なくなる心の病気が
強迫性異常症です。

犬が自分の尻尾を追いかけてグルグル回っているときや
尻尾や足を舐め続けているときに飼い主が怒って、
犬の常同行動が止まることもありますが、怒って止めようとしても
尻尾を追いかけてグルグル回るなどの常同行動が
止まらこともあります。

行動が止まらないのは犬が悪い訳ではなく
犬の精神が強迫的な観念に支配されていて
自分の尻尾を追いかけてグルグル回るなどの行動が
止められなくなっているからです。

犬自身が自分の行動を抑制出来なくなっているときの
状態を強制行動といいます。

犬の強迫性異常症の症状まとめ

  • 尻尾を追いかけてずっとグルグル回る。
  • 尻尾を傷がつくまで噛む。
  • 目に見えない虫などを追いかける。
  • 足の被毛を色が変わるまで舐め続ける。
  • 足の被毛が抜けるまで舐め続ける。

犬の尻尾に皮膚炎があったり肛門周辺などに炎症がある場合も
尻尾を追いかけてグルグル回ったりしますが症状が複数あれば
犬の強迫性異常症の可能性があります。

 

運動不足も強迫性異常症の原因になります。

犬の強迫性異常症の原因は?

犬の強迫性異常症の原因の多くはストレスです。
しかも病名にあるように犬にとって「強迫性」のストレスです。

「もっと走り回りたい!」「もっと飼い主と触れ合いたい!」などの
欲求が満たされずに大きな強迫性のストレスになり強迫性異常症の原因になってしまいます。

テリアやハウンドなどは獲物を狩猟する犬として交配して
人間によって生み出されました。
狩猟犬ですので獲物を追いかけて獲物を
捕らえるのを本来の性質とします。
現代社会の犬の飼われている環境をみると
そのような本来の性質を満たされている環境など
ほとんどありません。

犬が家畜され愛玩犬となってしまったために
本来の性質が満たされず発揮されることが
なくなったのが犬の強迫性異常症の原因であると
考えられています。

このような精神的な状態のときに更に別の原因となるストレスが
犬に与えられてしまうと強迫性異常症の症状が
出やすくなってしまいます。

別の原因となるストレスとは引っ越しなども犬にとってはストレスに
なるかもしれませんし、近所で長期間の工事があり
その工事の大きな音がストレスになってるかもしれません。
また、よく家に来る人のことが嫌いなのかもしれません。

このような強迫性のストレスが溜り切った状態になると
犬は尻尾を追いかけてグルグル回ったり、尻尾や足を
被毛の色が変わったり、抜けたりするまで舐めたり
するようにまでなってしまいます。

犬の強迫性異常症の原因まとめ

犬の強迫性異常症の原因の大半がストレスです。

犬は人間によって家畜された動物ですので
本来の走り回って獲物を狩りたい!や他の仲間と接したいなどの
欲求が満たされていないとストレスを感じて強迫性異常症になり
様々な症状を見せたりします。

原因となるストレスには飼い主のリーダー性の欠落も挙げられます。
犬はピラミッド型の縦社会に生きる動物ですので
しっかりとしたリーダー性のある飼い主に従っていると
安心して生活が出来ます。犬を甘やかしてワガママをさせていると
それが原因となるときもあります。
また、生活環境の変化も原因になり得ます。
大きな変化だけでなくお客さんが以前より来るようになったなど
人間にとって大したことでもないことが犬にとってストレスの原因に
なっているときもあります。

 

脳や神経の病気でも犬はグルグル回ったりすることがあります。

犬が強迫性異常症になると
尻尾を追いかけてグルグル回ったり、実際にはいない虫などを
追いかけ続けたり意味のない特定の行動をくり返す
常同行動をみせます。

しかし、尻尾を追いかけてグルグル回っているからといって
その症状が強迫性異常症であるかどうかは検査が必要になります。

例えば、耳の奥の内耳にある前庭神経が炎症を起こす
前庭炎の症状はグルグル回ったりします。
前庭は身体の平衡感覚を司る気管でこの前庭が
炎症によって侵されることによって犬はグルグル回ったりします。
尻尾を追いかけることはないのですが、前庭炎は急に
発症しますので、飼い主は驚きますので
尻尾を追いかけているのかどうか確認しにくいと思います。

犬の脳の病気でも歩行に異常が起こったり、グルグル回ったり
する症状がでる病気がありますので、まずは病院での
精密な検査が必要になるでしょう。

検査で犬が強迫性異常症と診断されたら。
治療の方法は?

病院での検査によって犬が強迫性異常症と診断されたら
抗うつ剤が投与されます。
クロミプラミン(三環系/四環形)という薬が投与されることが多いです。
三環系とか四環系とはクロミプラン自体の構造の違いで
三環系は昔からある抗うつ剤なのですが四環系は
三環系よりも若干薬の効き目は弱いのですが副作用が少ない薬です。

しかし、これらの抗うつ剤の投与でも
犬の強迫性異常症の完治は難しいのが現状です。

獣医さんによる診察と犬が原因となるストレスを感じないような
環境作りなどの工夫が必要になってきます。

ジルケーンは獣医が処方しているサプリメントですので
一定期間犬に飲ませてみて様子を見ても良いでしょう。
尻尾を追いかけるなどの症状が少なくなった報告も
あります。

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予防と犬に絶対にしてはいけない事とは?

犬の強迫性異常症の予防にはまず、しっかりと散歩など運動
させてあげることです。原因となるストレスを溜まらないように十分な運動によって犬本来の性質を
発揮させてあげて満たしてあげるのが予防になります。

また、散歩中に他の散歩中の犬との出会い、接触も出来るの
ならば、より強迫性異常症の予防に繋がります。

家にいて普段出会わない犬との出会いは刺激になり
「他の犬と接触したい!」という欲求を満たすことになり
原因となるストレスの軽減になります。

それから家にいる時間は飼い主が出来るだけ時間を作って
話かけることやスキンシップを計って飼い主と触れ合う時間を
増やしてみてください。

ちょっとしたことですが、犬は日々忙しいあなたに遠慮して
触れ合いたいのを我慢しているのかもしれません。
その我慢が原因となるストレスを増幅させているのかもしれません。

犬に絶対にしてはいけない事とは?

尻尾を追いかけてグルグル回っている、目に見えない虫をずっと
追いかけている、自分の被毛が抜けるまで舐めている犬を
絶対に叱ってはいけません。

犬が尻尾を追いかけてグルグル回っているのは原因となっているストレスからの
回避のために強迫な観念にかられているからです。

強迫性の原因であるストレスから逃げるために
尻尾を追いかけてグルグル回ったり自分の被毛を抜けるまで
舐めているのですから。

この常同行動中、尻尾を追いかけてグルグル回っている
時間、犬の脳の中には麻薬に似た成分が放出されていて
強迫性のストレスから自分を守っているのです。

犬を強い口調で叱ってその常同行動を止めさせることが
出来たとしても、犬は自分をストレスから守るために
別の常同行動を始めるかもしれません。

犬のストレスとなっているものを探し出して
原因を追究して解決策を見つけないといけません。

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