涙があふれて目ヤニまで大量にでるのはなぜ?
涙があふれて、とまらない。目ヤニまででるのは
流涙症(りゅうるいしょう)
である可能性が高いです。
症状
涙があふれて目ヤニも一緒にでますので
目の周辺を汚すだけでなく鼻周辺の毛も汚れてきます。
しかも、鼻の脇なども汚れてきますので皮膚が炎症を起こして
湿疹などがでて、この湿疹などの痒みから目頭をこすったりするのですが
この目頭をこするという行為が更に炎症などを悪化させてしまいます。
ではなぜ涙があふれて、とまらなくなるのでしょうか?
涙があふれて、とまらない原因は?
原因
そもそも涙はどこで作られるのでしょうか?
涙は上まぶたの裏にある涙腺というところで作られます。
涙腺で作られた涙は結膜から分泌されて目の表面を潤おしたり
目の汚れを洗い流したりした後に、目頭にある涙点という穴に吸収され
涙小管という排出のための小さな管を通って、更に鼻涙管という器官を
通って鼻に流れ込み排出されます。
愛犬・老犬の涙があふれてとまらない、目ヤニがでるというのは
生成される涙の量と排出される涙の量のバランスが崩れるために
見られる症状です。
このバランスが崩れる原因はいろいろあるのですが
- 角膜炎などが原因で涙の量が増えて涙小管などが排出出来る量を
越えてしまって涙があふれてしまう。
- 角膜炎や結膜炎が原因で涙が流れる涙小管などの器官が
閉じてしまって排出量が減り涙があふれてしまう。
- 鼻に原因がある場合もあり、鼻炎などになると鼻涙点が
詰まり涙が排出されなくなり、あふれてしまう。
などが主な原因です。
涙があふれて、とまらない流涙症の治療法は?
治療法
目のどの器官に涙があふれる原因があるのかを突き止めるために
検査をするのですが、この検査がどのような検査かと言いますと
色素を目薬のように愛犬・老犬に点眼して、この色素が
涙点から鼻涙点を通って鼻に流れてくるまでの時間を計測します。
色素を点眼して涙点、涙小管、鼻涙点などを通過するまでに
要する時間は数分もかかりませんので、色素が流れてこなければ
どの器官に問題があるか、詰まっているかが判明します。
これらの検査をして涙があふれてくる原因が判明すれば
治療になるのですが角膜炎や鼻炎が原因であれば
投薬などで治療出来るのですが、涙を排出する涙小管や
鼻涙管が詰まっているために涙があふれる場合は
愛犬・老犬に麻酔をかける涙小管にカテーテルという細い管を
差し込んで涙小管を直に洗浄します。
注意しないといけないのは、この流涙症はこのような外科的な
治療をしても完治が難しく再発しやすい病気であることを
認識しないといけません。
涙があふれているのを見つけたら皮膚などが炎症しないように
綺麗に拭いて清潔にしてあげるのが大切です。
また、あふれるのが涙だけでなくて目ヤニなども大量にでるようでしたら
獣医さんに点眼薬などを処方していただいて炎症を予防しましょう。